M男の適正テストって、小説には良く出てきます。

奴隷オークションとかあって、どれくらい鞭に耐えれるかとか・・・。

こんな事、実際にはないでしょう。

なぜなら、オークションなんて開かなくても、打って下さいってM男は幾らでもいるのですから。

そのような、作ったげな事はないけど、適正テストというのは、実際にあって、僕も二度、受けています。

その時は、適正テストだとは思いませんでした、ただのプレイだと思っていたのですが・・・。

東京時代のD女王様は、元々は脚フェチプレイ専用の女王様でした。

「40分も50分も脚なめるだけで金払って帰るなんざ、楽で良いわ!」とおっしゃっていました。

でも、純粋な脚フェチの人は良いのだが、エロ脚フェチは、やがて上の方に這い上がってきて「あそこを見たい」とか言いだすので腹が立つ、と、おっしゃっていました。

これは、正しくフェテシズムの定義そのもので、フェテシズムというのは崇物主義ですから、女王様のおみ足のみが性対象であり、本体はどうでも良いのです。

極端な言い方をすれば、顔もおっぱいも、いらん、脚だけくれ・・と、言うことでしょう。

だから、変態性欲の一分類なのです。

顔も大事、おっぱいも大事、性器も大事、だけど、その中の脚だけ特に大事というのは、ただのスケベで正常性欲なのです。

SMがマイナーな存在から少しづつメジャーな存在に移行する過程で、脚フェチもどきが増えて来て、嫌気がさしていた時に、タイミング良く、僕が現れ、また、タイミング良く、SMクラブの委譲の話が舞い込んだようです。

ただ、凄く嗜痛愛者の集うお店であり、客といえば全てママさんの奴隷ばかりなので、誰か連れていかないと不安があったようです。

そこで、同じクラブに勤めるM女王様(針女王様)に頼んで、僕のテストをしたようです。

突然、3Pはどうか?と尋ねられて、金銭的にも無理はないようでしたので、お願いしました。

その時は、スパンキングで、かなりきつくて「止めて止めて!」と叫んでいましたが、そこは苦痛系スペシャリストのM女王様ですから、この止めてはうそん気の止めてだと見透かし、かなり長く続けられ、タバコで焼いていました。

後で見ると紫色を通り越し、黒くなっていました。

D女王様は「このお仕事続けていると、感動すること忘れちゃて・・・」とおっしゃいましたが、別に僕はD女王様のために頑張っていたわけではありません、マゾヒズムを堪能していただけです。

これは、推測ですが、この時のプレイというのは、今後、苦痛系プレイの練習台としての適正テストだったのではないかと思うのです。

この時点では、僕もD女王様も針プレイ等とは無縁の者で、実際にそこまでする人がいるんだ、凄いな〜、程度の認識でした。

そこが、今度はM女王様のつぼに嵌ったんだと思います。

M女王様は暴れるように針を刺したいという嗜好ではなく、針を受けれない奴に針を受け入れるようにする過程がお好きなようでした。

馴致嗜好、訓練嗜好と言いましょうか。

ただ、全く苦痛とは無縁の所に心を置くマゾヒストの場合、馴致訓練は成り立たづ、面倒くさいだけなので、セレクションが必要なのだと思います。

その中で、特に可愛い反応の者をペットとして飼われていたようです。

その後、小説の「女王様とデート」に続いて行くのですが、考えてみれば、この時に、すでに僕のポジションは決まっていたのだと思います。

それを、僕は勘違いしたのです、その時は。

二度目のテストは、M女王様がお店を買われた以降です。

しばく、旧ママさんと被っていた時期がありました。

旧ママさんは60代だと思いますが、この世界のオピニオンリーダーとして、大変熱い方でした。

「奴隷は甘やかす者ではない!」という姿勢は、現在では到底成り立たないと思います。

ママさんの時代はお店が少なかったので、M男は従わなければ行き場が無かったのだと思います。

でも、このママさんの凄い所は、これからSM業界が軟化してくる事を予見し、意固地にならなかった事だと思います。

何人かいる委譲希望者の中からD女王様を選んだのも、ピンの付いたペニスサックをつけたちんぽを踏んで喜んでいるようなM男ばかり相手にしているような、お店では続かないと思ったのでしょう。

だから、自分と同じような「奴隷は甘やかす者ではない!」という主義の戒律女王様では駄目で、かと言って「金さえ取れれば良い」という銭ゲバ女王様でもだめ、かと言ってソフトもハードも対応出来るというお店にはしたくない、お店のコンセプトは継承したい。

だから、セレクション基準は一番外交的で交際範囲の広い女王様、それがD女王様だったのだと思います。

自分が対応不能と思ったら、出来ませんと門前払いではなく、僕の適応テストにM女王様を呼んだように、何らかの助っ人を呼んで、店を続けて行ってくれるだろう。

と、言うことだと思います。

その、ママさんの判断は凄く当たって、平均年齢が高齢化していた奴隷たちも、D女王様がママさんになられてからは、若返ってきました。

ある日、D女王様が「今日はママさんが居るのよ」といわれ旧ママさんと面談しました。

その時、僕はまだ青かったので、ママさんに生意気な事を言ってしまったようです。

ママさんは「ふ〜ん」と言われ、D女王様に「この子をしっかり縛っておいて」と言われ控え室に行かれました。

僕は、たいした意味が無いと思っていました。

ところが、控え室から凄く長い鞭(ブルウィップ、当時は分からなかった)を持ち出してきて、凄い勢いで打ち始めました。

すんごく痛くて、なりふりかまわず暴れて「止めて止めて」と叫んでしまいました。

その時はM女王様のスパンキングと違い、本気の「止めて!」でした。

D女王様は、良く漫画に出てくるような指を加えて呆気にとられるような表情で見ていました。

ママさんは、打ち終わると、僕の顔を触りましたが、僕は正直、怒っていました。

確かに生意気だったかもしれません、でも、このお店は今ではD女王様のお店であり、別にママさんにプレイをお願いしたわけでもありません。

だから、僕も反抗的な目つきになっていたと思うし、プレイでは無くなっていたと思うのです。

ママさんは「ふん」と言われ控え室にお戻りになりました。

後でD女王様に、「何であんなに強く打ったのですか?」と訊きました。

すると、僕は旧ママさんの登竜門をくぐって入ってきたのではなく、D女王様が連れて来た奴隷だということ。

つまり、旧ママさんは、僕がD女王様と歳も近い事から、カップル関係なのではないかと疑ったようです。

「私たちは仲の良いSMカップルで〜す」という奴。

自分がコンセプトを貫いたプレイルームで淫らな事をされると、お店の風紀が乱れ、やがて当局の摘発の対象になる。

だから、本当にSMが目的かどうか試されたという事です。

僕は女王様というのは、何と志が熱く、度胸があり、クレバーな人かと思いました。

「あなたが、D女王様の奴隷の三沢ですね、まさか不適切な関係ではないですよね、だと、したら、お店としては困りますので・・」

と、言えば、ただのお母さんだし、事前にテストを予告しておけば、D女王様が根回しして準備するかもしれない。

唐突なテストだからこそ、本性が出る。

ただ、リスクもあると思う、こんなに怖い所、もう来ない・・と、なったらどうするのだろう。

ある意味、そこがポイントなのかもしれません、本当のMなら、これくらいの鞭で来なくなる事はないだろう、もし、来ないなら、しょせんMモドキ、あるいは、たまたま勢いに乗っているだけ、それならそれで、これから延びしろのある、D女王様の足を引っ張るだけ、だから、もう来なくて良い。

この時の出来事が、以後の自分を大きく変えました。

それまで僕は、女王様というのは自分にジャストサイズの痛みを与えてくれるコンパニオンだと思っていました。

でも、実際は女王様はコンパニオンではなく、僕が幾ら背伸びをしても、とうてい追いつけない高身の人だと思いました。

だから、女王様なのだと・・。

もし、この経験が無ければ以降のSMライフは全く別のものになっていたと思います。

今でも難民M男をやっているか、悪い人に騙されて家庭崩壊、仕事崩壊、借金地獄の日々を過ごしていたかもしれません。

小説の「厚生労働省認定SMクラブ」のイングリッド女王は、この経験を元に表したキャラクターです。

ご健在であられる事を願っています。

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